インナーチャイルドが引き起こす感情のドラマのパターンの基本は何でしょう?
それは「自分の方へ意識を向けて欲しい」「分かって欲しい」というものです。
乳幼児が生き残るために必要なものは何かと言うと「親の気を引く」ことです。
自分に意識を当てさせなければ自分では生き残ることは出来ません。
ある程度、歳を経た子供でも、成人した大人でも、インナーチャイルドが感情のドラマを引き起こす時には、この「自分に意識を向けて欲しい」という欲求が働くのです。
例えば、潜在的に愛されたいという欲求の高い人は、愛されるために様々なドラマを作り出します。
他からの愛情を自分の方へ向けるために手練手管を編み出すのです。
そしてそれらの表現のされ方は千差万別です。
素直に愛されたいと表現する人もいれば、会話や行動にの中に滲み出すようにして間接的に表現する人もいます。
本当は好きなのに、あたかも大嫌いだという風に逆説的に表現する人もいるのです。
また子供の頃に欲しかったものが手に入らないと怒る場合があります。
欲しいものが手に入らないというストレスという言い方も出来るでしょう。
感情を荒立てたり、物を投げたり、暴力的な行為に出て周囲を威嚇するわけです。
幼少の頃から自然な感じで素直に自己表現をすることを学習していないと、内面が屈折してしまうのです。
そしてこれが酷くなると、自分を傷つけたり、周囲を傷つけたりするように変容してゆきます。
感情のドラマの多くは、その原因になっている経験が幼児期に学んだことが殆どなので、目の前に起きていることに意識を当てて解決しようとしても、また同じようなことが繰り返されます。
本当の原因は、目の前にはなく、自分の過去にあるのです。
目の前の出来事を解決しても同じことが繰り返される場合は、意識の奥底に植えてしまった「種」を見つけ出し、その種を成長させる努力をしてゆかないと改善されにくいということです。
インナーチャイルドは絶えず意識の表面に現れてなく、一度それが意識に浮上してきて顕在意識を乗っ取ってしまうと、そのドラマの中に入り込んでしまうので、自分で気づくことは難しいかも知れません。
特に感情が高ぶっている間は、その感情のエネルギーが落ち着いた状態になり、客観的に考えられるような意識の状態にならないと冷静になって自己分析をすることは難しいでしょう。
自分の中のインナーチャイルドを見つけ出す手始めは、何か自分が感情的になってしまった後に、内省してみることです。
自分の言ったことや、行動を思い返して自分に聞いてみるのです。
「自分は一体どうしてこんなことを言ったのだろう」
「どうしてあんなに怒ったのだろう」
「どうしてあんなに悲しかったのだろう」
「本当は何が欲しかったのだろう」と自分に聞いてみるのです。
多くの人は何かドラマを起こしてしまう、起きてしまうと、自分の外に答えを見つけ出そうとします。
罰が悪いというのもありますが、自分の中に責任を見るよりは、相手の方へ責任を持たせた方が楽だからです。
それには「欲しいものを与えてくれなかった相手が悪い」という思い込みの理論も関係します。
環境や人間関係が変わったにも関わらず、何度も繰り返すようにして同じような経験をする場合は、明らかに自分の中に原因があるということを教えています。
自分の意識の深層に隠れてしまっている子供の頃の意識は、認められたいために顔を出しては、その隠れ家の在処を自分自身に教えているのです。
いったんそのような自分のインナーチャイルド的な精神と感情のパターンに気づいてゆくと、そこから自分の思考と思い込みのパターンを理解できるようになり、それを始点にして、インナーチャイルドの成長を促す方向へと導くことが出来るようになります。
現在では数多くの児童心理学や、心理学、またインナーチャイルドに関係するカウンセリング関係の書籍などが出版されているので、興味のある方はそれらの本を読んでみることをお勧めします。
これまで潜在意識と感情、そしてインナーチャイルドの話しを書いて来ましたが、そしてここまでの要点は次の通りです。
乳幼児が生き残るために必要なものは「親の気を引く」こと
幼児期の思い込みが顕在意識に巨大な影響を与えている
潜在意識は自分が生き残ることを優先させる
感情はエネルギーである
前に乳幼児が生き残るために必要なものは「親の気を引く」ことだと書きましたが、これは一体どういうことなのでしょう?
私たちが日本語で二つ上的に使う「気」という言葉、そして「気を引く」という意味は何なのでしょうか?
この「気」に関することは先の章で書きますが、そこに行き着くまでに少し考えてみてください。
では話しを更に進めて、潜在意識と肉体の関係について書いてみます。
続く・・・・
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