思考の動きも同じように客観的になって冷静な意識の状態で観察し始めましょう。
その理由は、私たちの意識、そこから生まれる思考というのは、肉体の状態、感情の状態、精神の状態、そして周囲からも大きな影響を受けているからです。
私たちの考えは身体の状態がバランスの良い時、健康な状態の時には、ポジティブで健康的な考え方に傾きます。
しかし、一度身体の調子が悪くなると、考え方にもぐらつきが現れ始めます。
よほどのポジティブ思考の持ち主でない限り、身体のことを心配し始めて、ネガティブな捉え方で、あれやこれやと想像の域を出ないことを考え始めるのです。
これが強烈な肉体的な痛みになると、痛みの凄さに負けて考えることすら出来ない状態にもなりえます。
また行き詰まりを感じていたり、気力が落ちている時や、落ち込んでいる時などの精神的なコンディションが揺れている時にも、考え方がネガティブになりがちです。
更に感情に関係する場合に至っては、前に書いたように感情の動きに支配されるように考える性質があります。
それは思考の力よりも感情の力の方が遥かに強力だからです。
私たち人間の思考の動きというのは、的確な訓練を受けていないために、基本的に移ろいやすいものなのです。
では、どうして思考の動きは移ろいやすいのでしょうか?
それは、考える方向性にしっかりとした基準、明確なマインド・セットが少ないからです。
自分の中に「考え方の基準」というものが明確な線で引かれている場合が少ないということです。
ただ単純に言われたこと、習ったことを自分の力を使って何も考えずに漠然と捉えている場合と、自分でその本質の部分まで良く考えて、どこから何処までを良しとして線を引くかという場合では大きく違うということです。
分かりやすい例えを使うと、本に書かれていることを丸ごと鵜呑みにして信じることと、そこに書かれていることを検証したり、自分で実験したり、分析したり、自分の経験などに照らし合わせた結果に信じるということは違うということです。
考えの基準というアイデアに話しを戻しますが、日本人の多くの人は中間域にいることに安心感を持ちます。
中間にいることでどちらにも動ける、または、余計な対立や闘争に巻き込まれたくないという観念もあるからでしょう。
これを明確性の好きなアメリカ人の観点から捉えると、ハッキリしない、明確にものを言わない、とてもグレーな人種という風になります。
自分の思考の動きを知るためには、その動きを測るための基準、考え方を実践するモデルとなるものが必要になります。
この基準が曖昧過ぎていたり、または極端である場合はあまり役に立たないでしょう。
考え方の基準をセットする場合は、出来るだけポジティブな方向性や、拡大性、ユニヴァーサルな愛情などを基準にすると良いでしょう。
例えばキリストのような考え方、ダライ・ラマのような考え方、マザー・テレサのような考え方を基本にするなどです。
自分が理想としている人、尊敬出来る人をモデルとして使うことによって、考え方が訓練されて来るわけです。
多くの人は考え方が野放しというか、考え自体を操縦するというアイデアが少ないので、様々な状況や、体調、感情、そして想念体などの影響を受けやすい状態になっているのです。
後に説明する「エレメンタル(想念体)」の部分で詳しく書きますが、私たちは絶えず他の人の思考、考える力が造り出している「想念」の影響も受けています。
それと同じように自分の思考は、その他の人々にも影響を与えています。
普通の人は、自分の思考の動きや、ましてや他の人が生み出している想念から受ける影響のことなど考えもしていないでしょう。
想念に対する意識の無い人達は、自分の考えている全ての考え、思考が丸ごと自分のものだと思い込んでいるのです。
意識の進化の過程の中で思考というものを捉える時に重要なポイントは、自分自身が考えることの内容とか、その動きを、自分から少し離れたところで客観的に観察する癖を養うことです。
それと同時に、自分の周囲の動きにも充分な意識を払いましょう。
家族や恋人、友人達、家庭や職場、出先などの自分がいる環境も含めてです。
自分の思考や感情の動きが、一体どのようにして周囲の環境と繋がっているのかが理解できるようになれば、更に潜在意識の動き方がよく理解できるようになってくるからです。
自分の思考を自分でコントロール出着ない不安定な状態では、さらに力強い潜在意識や、超越意識を、三位一体として統合させて、第四の意識状態を成長させることは難しいのです。
絶えず自分の思考の動きをモニター出来る、自分が何を考えているのかに気づけるようになる訓練を行いましょう。
この訓練が習慣になってくると、自分の中で客観性というものが育ち始めます。
この客観的な視点を通じて自分の思考と環境の動きを照らし合わせてゆくと、いかに自分の考えや行動が、自分の潜在意識や、超越意識、そして環境や、波動や想念体を含めた目に見えない世界に大きく左右されているのかが理解出来るようになります。
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