古代エジプトでの金の採掘は前史時代まで遡ることができ、古王国時代から1500年間はエジプトが最も大きな金の産地でした。
第18王朝のラメセサイドの地図にはワディ・ハンママトの東の砂漠までの道のりが記され、世界で最初の地図として知られ、東の砂漠は670万オンスの金が埋蔵されていると見積もられています。
金の採掘は地質学的に最も新しい地層で、強度の弱い沖積層から始まり、新王国時代に当たる紀元前1300年頃にはエジプトの南の国、ヌビアの地下に伸びている金脈の採掘が始まっています。
この黄金のマスクは古都タニスで発見された合計四つの黄金のマスクの中で最も美しいものです。
プスセネンセス一世は第三中間王国時代の第21王朝で三代目のファラオでした。
プスセンネスというのはギリシャ語での名前で、元々の名前はパセバクアエンニト Pasebakhaenniut、〝街に現れる星〟という意味。
彼の戴冠名は〝偉大さはラー神の化身、アムン神に選ばれし者〟です。
プスセンネス王のサルコファギの外棺と中棺はラメセス二世の後を継いだメレンプタァ王のものが流用され、第三中間期では州の認可にる墓荒らしは普通のことだったそうです。
そして彼の内棺はその他の王たちと違い、当時では金よりも稀な素材だった銀で造られていることから別名でシルバーファラオとも呼ばれます。
黄金の葬祭のマスクは、層になっている棺の延長線上で、ファラオのミイラの頭、胸、肩の一部を覆っていました。
死のマスクは故人の魂に力を与えると同時に、来世へ旅する中で出会う邪悪な存在から守る働きを持ち、ファラオに来世での神性を再確認させると考えられています。
横縞模様が入った王族のヘッドドレス(ネメス)とウラエウス、神の付け髭は、彼の神様のような地位を現しています。
展示会の中でも異色の輝きを放っていたのが黄金のマスクです。
額からはウラエウスが頭を上げ、マスクを上から見ると、頭頂部のカーヴに沿ってコブラが這っている姿が良く解ります。
そして意外なことに、裏面にはファラオの石像に見られるようなコブラの尻尾はなく、同心円または渦巻き状の半円でした。
古代エジプトの鉱物
エジプトは数多くの自然の資源を保有している国で、金、アメジストやカーネリアンなどの半貴石、その他にも錫(スズ)や銅を含めた金属類、様々な種類の建材や化粧石、など沢山の資源を持っています。
すでに古代エジプトでは国中に渡って採石場がありました。
タンタル石の埋蔵量は世界で四番目で4800万トン。
タンタル石というのは、携帯電話やノートパソコン、ゲーム機などの電化製品のコンデンサーなどに使われるものです。
石炭の埋蔵量は50000万トンと見積もられています。
高度に発達していた花崗岩(グラナイト)とライムストーン(石灰岩)の採石によってピラミッドが建設され、大理石(マーブル)、アラバスター、ダイオライト(閃緑岩)などで石像が造られました。
サルコファガス(石棺)はバサルト(玄武岩)。
ドロマイト(苦灰石)をハンマーにして固い石の加工に使っていました。
アラバスターの柔らかい形態であるカルサイト(方解石)は、ナイルの採掘場で発掘され、壺や、箪笥、家具などが造られています。
半貴石に至っては、カーネリアン、ターコイズ、ベリル(緑柱石)、アメジスト(紫水晶)、ラピスラズリ(青金石/瑠璃)、マラカイト(孔雀石)などが意欲的に採石されています。
世界で最初のベリルの産地は東の砂漠のワディ・シカイトで、プトレマイオス朝から始まっていす。
イスラエルの南にあるチンマ渓谷の銅の採石場に女神ハトホルの寺院を建立したのはセティ一世とセティ二世で、シナイ山脈の南西にあるセラビト・エルカディムのターコズの採石場でも発見されています。
ラピスラズリとターコイズは貿易または軍事的な侵攻によってもたらされていました。
濃いブルーのラピス石は、3200㎞以上も離れているアフガニスタンで採掘され、ターコイズのビーズはサイナイからのものです。
それらは貿易によってエジプトまで運ばれ、古都テーベから国中に流通されていました。
ネフェルプターはアメンエムハト三世の娘で、父が統治していた時に大きな役割を果たしていたと考えられています。
父親は自分のピラミッドの内部に彼女の墓を用意していましたが、そこはプリンセスに使われることなく、空のままになり、彼女は自分で別の場所に墓を建設しました。
そして彼女はエジプト史の中で女性として初めてカルトゥーシュの中に名前が刻まれた人物だとされています。
金と半貴石の数々で造られた幅広のカラーは棺の底から発見されましたが、生前に使われていたものを棺の中に入れたのではないかと思われています。
カラーの両端のターミナルと、首の後ろから垂れ下がって重さのバランスをとるためのカウンターウェイトは、隼の頭の形をしたアミュレット(お守り)になっています。
このデザインの襟飾りは王族の男性と女性のお気に入りだっただけでなく、神格化された人物から一般庶民にまで幅広く広まっていました。
裕福な人々のものには高価な素材が使われ、普通の人々は安価な素材で造られたものを着用していたとされています。
金製の留め金のモチーフになっているのは天空神ホルスの化身である隼の頭です。
宝飾品としてだけではなく、魔法の力を持っているアミュレットとしての役割を果たしていた品々は数え切れないほどのヴァラエティーで発見されています。
また、この形をしている幅広のカラーの絵柄は中間王国時代のエリートたちの棺の内側に頻繁に描かれ、時々は玄室の壁にも描かれています。
この襟飾りの中で最も着目されるべき点は、ホルス神を象徴する隼の頭部の細かいディテイルで、隼の眼の周囲のデザインは実際の隼の頭に見られる模様に酷似しています。
しかしそれだけではなく、一般的に〝ホルスの眼〟と呼ばれる眼とその周囲を表しているように見えるヒエログリフのヴァリエーションです。
そして隼の後頭部には涙型の雫が三日月型の受け皿に落ちています。
この表現はその他にも発見されている同じモチーフの襟飾りの金具にも見られるもので、その幾つかの雫は赤い色が使われています。
そして人間の頭の頭部にある器官で、涙型、もしくは垂れ下がっているように見えるのは〝松果体〟です。
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