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マハロ

2007/06/06

アクエリアスの子供たち

一月の半ばごろ。夕方に2号くんが仕事から帰って来て、何も食べるものがなかったので、いつものように近所のコリアン・バーベキューで済まそうと思って歩いて行った時のことです。


しかし目的の店が休みで「じゃぁチャイナタウンに行くしかない」というわけで歩いて行ったら街なかが騒がしい様子でした。


この終末はチャイニーズ・ニューイヤーでダウンタウンとチャイナタウンはイベントだらけだったので、こんどは何かと思いきや、ラテン系のお祭りである「マルディグラ」でした。


そのイベント会場でご飯を食べて、トイレを借りにレッド・エレファントというコーヒーショップに行きました。


2号君は連日の夜遊びからの睡魔と格闘中で、店内のソファーに座りでもしようならそこで昏睡状態に落ちてしまいそうな雰囲気だったので外のスツールに座ることを強制したワタシ。


マンゴー・アイスティーを頼んで外でゆっくりしていたら、中から一人の若い女の子がやって来て一緒に座ってタバコ吸っていいかと言うので気楽に席をシェアしたら、話しの展開は意外な方向へ・・・。


精神世界で俗に言う「世の中に偶然は無い」という類いの出会いなのですが、何分に予期してなかったことなので、ちょっちビックリ。開けてビックリ玉手箱でした。


22歳のコロラド生まれで白人の彼女は見かけの歳に関わらず非常にユニークな経験の持ち主で、スピリチュアルな新しい世代とでも言えるほどに突出した人格でした。


ドラッグ・クイーンに育てられた彼女には偏見というものが限りなくありません。自然な成り行きでニューエイジィーな世界観に接触して来たようなのですが、一般的なニューエイジの人々とは何かが少し違っています。


自分自身をジプシーだと言ってしまえるくらいだし、色んな場所で生活をして来て、ある意味でヒッピーのようなニュアンスがあるけれども、ヒッピーとも、スピリチュアルなコミュニティーで育った人たちとも何かが違っています。


個人的な感覚から言うと「ハイブリッド」のような感じがして、その存在自体のあり方にとても新鮮なものを感じました。


「アクエリアスの子供たち」というのは彼女のような世代の子供たちを指すのだと言えるくらいに意識が開かれています。


意識が開かれているというのは、スピリットの次元と繋がっているというよりも、考え方の焦点が非常に開かれているという類いのもので、口から出て 来る言葉が信じられないくらいに観念自体の広さを持っていて、それがただの知識だけでなく実質的な生活の中での基礎になる指針になっているようなのです。


そして私は奇蹟を目撃しました。


一緒に話しをしている間に目の前で奇蹟が起きてゆくのです。


奇蹟というのは別に目の前に突然何かが現れたとかという類いのものではなくて、身も知らぬ人たちの心の殻がみるみる内に剥がれ落ちてゆくのです。


外のテーブルに座っていたのですが、イベント会場の脇なのでイベント帰りの人たちとか、これから出かける人たちがパラパラと通り過ぎて行く中で、全く見知らぬ通りすがりの人を魔法のように友達にしてしまうのです。


社交術の上手い人というのは多くいますが、ほんの一分くらいの間に相手の意識のバリヤーを取り払い、その人を殻から出して友人にしてしまえる技術というのは私には奇蹟としか言いようがありませんでした。


その行程を目を丸くして目撃しながら色々と話しを引き出してゆくと、どれだけ彼女の意識が普通の人の意識レベルと違うのかがよく分かったわけです。


彼女の視点から見ると、普通の人は「貝殻」の中に閉じこもっている場合がほとんどで、心が開かれていないと言います。


これにはドキっとしました。


非常に的を得ている理解の仕方です。


人は多かれ少なかれそれぞれ独自の開閉可能な「貝殻」を持っているわけで、美しく言えば、その殻の中には真珠が守られているのですが、傷ついたりするのを恐れているので、安心しない限り殻を全開にはしたりはしません。


かくいう私も瞬間瞬間において完全に心を開いているわけではないし、かなり殻の堅い人の類いに入るので驚いてしまうのわけです。


私のアンテナを使ってその人の背後というか、存在の相対性とかを良くエネルギー的に見てみると、コンプレックスが全くないわけではないのは明確です。


彼女の存在自体が「ラブラブ」でも「ハッピーハッピー」でもないのはすぐに分かってしまったのですが、そんなことは普通の人間であれば普遍的なテーマのようなものなので私は気にしないようにしています。


本人に「どうしてそんなに気楽にオープンになれるのか?」と聞いてみました。


「最初は大変だったわ、声を掛ける人の全員がポジティブな反応を示すわけでもないし、相手の拒否反応で自分がダウンしてしまうことも多々あったし。


でも日課のようにしてやってると次第に色んなことに気づいたの。


「殻」のこととか、その人がファッションとか姿勢とかで潜在意識的に現してる無言のメッセージとか。


色々と経験してゆくと人を捉える時の観念というか、判断というか、そういう部分を手放してみて、ポジティブな部分を探す努力をしたの。


相手のネガティブな部分に焦点を合わせると同じものが反応として戻ってくるのが理解できたから、ポジテブな部分を探す努力をするわけ。


それに自分の心が開いてないと相手も開いてくれるものではないのも分かったし。


だからどんな人でもネガティブに決めつけないように努力してるし、同時に自分のハートが開かれているのを絶えず確認しないと難しいしわね。」


彼女はオアフの西海岸のワイアナエとかマーカハという俗に言う危ない人々が住む地域に行って友人を作り、ローカルな人々と一緒に食事をして、キャンプまでするといいます。


「ハワイで白人であるっていうのは世界が反転したようなもので、ここでは私はマイノリティーなの。それを認めてから土地柄の風習とか、考え方とかコミュニケーションの仕方とかを良く観察したのよ。辛抱強くね。


彼等を判断すると受け入れてくれないし。何かを装ってても駄目だし。自分の中を見せないと入れてくれないし信頼を得れない。


ユニバースから自分が内面から変わることを要求されているんだと思ったわ。」


この若さで自分の内面を深く探って自分自身を変容させることの重要さを知ってる人にあったのは初めてだったと思います。


相手が自分の映し鏡であって、そこに見えているのは自分の姿。


「世界は自分の心に反映するから、自分がそこから学んで変化して開いていかないと世界は変わらないわ。


色んな人が世界を良い方向へ変えようと努力をしてるのは理解できるし意義も分かる。個人レベルと集合レベルは違うものだし。


自分が自分を良い方向へ変えられないのなら何も変わらないわ。自分自身も含めて何かと戦ってても平和は実現しないし変わらない。


自分を通じて相手をポジティブに変えられないなら世界は変わらないと思うの。相手を無理矢理に変えることも衝突を招くから、ただ自分が実践して提示してみるの。」


2号君とも話しましたが、新世代の若者というのは違った意識観点を育てているように見えます。


今時のアメリカの高校生とかはアートシーンやレイヴなどを通じて


「ラブ・愛」


「ピース・平和」


「シェア・分かちあう」


「コネクト・繋がる」


「ライト・光り」


「アート・芸術性」


などのユニバーサルなアイデアをスポンジのように吸収しているように見えます。


彼女たちのような世代が親になって子供を育てたらどうなるか?


アメリカというのは元々フロンティア精神で始まった国なので、歴史の至る所でシフトを引き起こしているわけです。


ニューエイジも含めてですが、ヒッピームーブメントやらフラワーチルドレンやら、ドラッグ・カルチャーにセックス革命。女性の意識革命。ヘルス・コンシャス。


たぶん上げ始めたらかなりの数になると思います。


9/11以来、アメリカは混沌としていたと思うし、今でも混沌としていて、表面化で色んなことが無気味なくらいに静かに進行しています。


2012年に地球は銀河系の中心と一直線に並んで繋がるのでアクエリアス、水瓶座の時代に本格突入すると言われています。


世界中でABCのテレビドラマ「ロスト」がヒットしています。


その前は孤島で生き残るリアリティー番組「サヴァイバー」の大ヒットしていました。


次にトムハンクスの無人島映画。


これは個人的に感じたことですが、アクエリアスの子供たちが人類を救うのかと言えばそうではないみたいです。


現在の意識の開かれた子供たちは前商戦のようなもので、準備段階なのではないかと思います。


その準備段階に私たち前後の世代があるわけです。


アクエリアスの子供たちというのはたぶん次の世代のことを指しているのではないかと思います。


世紀末思想による人類淘汰のイメージは地軸の変動やら近く変動やら異常気象やら色々とあるのだけれど、 この半年くらいの間に何度もアンテナに引っかかっていたのは洪水で、しばらくその意味を考えていました。


洪水は実質的に物理次元で起きるのか?それとも起きないのか。


彼女にあって明白になったのは、それはもう実際に私たちの中で起きているということ。


この数年で一体どれだけの水災害が報告されたか。


洪水というのは物理次元でも意識次元でもシンクロして頻発しているようにしか私には見えません。


すでに漂流し始めてしまっている私たちの意識。


私も含めてですが、多くの人が漠然とした漂流感を感じ始めているのはかなり確かだと思います。


そうでないと日本で「スピリチュアル」やら「ヒーリング」などという言葉は普遍化する必然性はないわけです。


それでは「このアクエリアスの子供たちというのは何者なのか?」という疑問符になってしまうのですが、答えは明白です。


水瓶から溢れ出る渦巻く水の流れ。


しばらく前にハワイからホークーレア号が日本を目指して出発して、今は日本近海を横浜目指して航海しています。


復元される古代の航海術に何か霊的な意味があるでしょう?


一気にメージャー路線に浮かび上がったアロマセラピーには?


どうしてハンズオンヒーリングが一般化するのでしょう?


インターネットがコミュニケーション世代を変えて、膨大な情報を「サーフ・波乗り」できるようになっています。


ここまで来れば明白なので、あとは自分で考えてください。

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