2007/11/30

TAKEN(テイクン)」


TAKEN(テイクン)

(原題:STEVEN SPIELBERG PRESENTS TAKEN)
  • 製作年:2002
  • 製作国:アメリカ
  • 製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ
  • 製作総指揮/脚本:レスリー・ボーエム
  • 監督:トビー・フーパー、ブレック・アイズナー 他


2002年12月に全米で放映され、Sci-Fi チャンネル開局以来の最高視聴率を得たテレビ史に残るSF超大作。これが始まった時は、「おおぉ。テレビでここまでやるか?」と関心しました。(笑)



巨匠スピルバーグと言えば、世界的大ヒット作である「未知との遭遇」(77)、「E.T.」(82)などの異星人 との出会いや宇宙へ夢を描いてきた監督ですが、これは製作総指揮というわけで、話の内容も展開も一味違っております。



1947年のロズウェル事件を発端に3世代以上にもわたって語られる3つの家族の壮大なストーリーの中で、「アブダクション」、「宇宙人による人体実験」、「政府の陰謀」などといったファンタジーっぽくない一面がかなりリアルに描かれています。



ロズウェルにUFOが墜落してから話が始まるわけですが、生き残った宇宙船の乗組員の一人が逃げ延び、近辺に住む女性と恋に落ちて、人間と宇宙人のハイブリッドの子供が生まれるのが全ての話の発端。



政府は真の情報の隠匿に全力を掛けて、さまざまな陰謀やら策略やらが連続して勃発するわけです。

しかも「プロジェクト・ブルー・ブック」やら「マジェスティック12」やらと、UFO系が好きな方にはヨダレが止まらない内容です。



一説ではロズウェルの墜落事件では、乗組員の一人が生き延びて捕獲されていたという話もありますが、それもしっかり話の中に組み込まれておりました。

確かその宇宙人には名前が付けられていて、アイスクリームが好きだったとか・・・。

作品の中では、この宇宙人たちは、かなり冷たく残酷な感じで描かれていますが、まぁテレビというエンターテイメントの中では仕方がないことなのでしょう。



宇宙人との間に生まれた三男と一緒にドライブするオカぁさん。50年代の雰囲気を非常に巧く再現しているのも見所の一部でした。

もう10年以上前の話になりますが、何度もアブダクションを経験して、妊娠していた女性に個人的にあったことがあるので、フムフムと頷いてDVDを見ました。

正直な話、出だしはまぁまぁだったんですが、中盤過ぎまで結構まだるっこしい感じで「う~ん、飽きるかも・・・?」と思ってしまいましたが、中盤以に名子役のダコタちゃんが出るころから急激に盛り返します。



アブダクション経験者というのは、一般的には家族の中で、数世代に渡って行われるんですね。まぁ遺伝子というのは、そんじゃぁそこらでは一気には進化しないのでしょう。

アブダクティー(UFOによる誘拐経験者)は、身体のどこかにインプラントされて、その非常に小さな金属の破片はバーコードのような働きをして、そのアブダクティーがどこにいるのかを追跡出来るという仕掛けです。

通常の場合、インプラントは鼻の奥とか、脳みその中とか、足の指先やら、背中やらと色々な場所があるようです。

アブダクションの怖い部分は、アブダクティーの多くは放射能汚染に似た免疫障害を併発しやすくなり、癌とかになる人が多いんですよね。

ようは世代を通じて、ETの遺伝子を組み込まれた子供たちがどういう風に成長するのか、そして次世代はどう変化するのか?といったことを彼らはモニターしているわけです。

ゼータ・レティクル星人系のET種族は、繰り返してきたクローン技術の果てに、生殖機能を失ってしまい、子孫繁栄を継続するために、彼らに似ている地球人の遺伝子を取り込む方法を実験しながら繰り返して来たわけです。

今では立派なハイブリッドがかなり多く誕生しているそうです。

中米のUFOのメッカ、プエルトリコとかに多いという話。非常に知能指数が高い子供たちという噂ですが・・・。



三世代目のハイブリッドのカップルは、宇宙船の中で出会い、そして四世代目の子供(ダコタ・フィニングス)が生まれます。

そんでもって、この子供は人間にはない能力を兼ね備えているんですね。

人間の姿をしていますが、脳みそがハイブリッド。

普通の人間の脳みそは約10%程しか機能してないんですが、この子供は脳みそをフル回転させることが可能なんです。スゴイですよね。

宇宙世代の新人類のどこが進化するのかと問われれば、それは「脳みそ」以外にないでしょう。

テレパシーやらサイコキネシスやら、イルージョンやらを使えるようになるって話。

楽観的に考えて、波動やら振動数やらを意識的に変化させることが出来るだけの脳みその機能を持ち備えたら人間は一体どんなことが可能になるのか?を描いているわけです。



上の写真は名子役のダコタ・ファニング。スピルバーグの申し子で一気に超有名になりました。

他にも「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」(99)で一躍脚光を浴びたヘザー・ドナヒュー。

「F.B.I. 失踪者を追え!」のエリック・クローズなどが出ております。



とにかく中盤まで持ちこたえられたら、後は一気にラストまで見てしまいます。

宇宙人系に興味のある方、UFOを見たことがある、乗ったことがある方には超お勧めです。

まぁそれらの事柄に興味がなくても、話の筋や設定がUFOなだけで、人間関係やら、ドラマやらは非常にしっかりと描かれているので、充分に見ごたえはあると思います。



とにかく2003年の賞を総なした感じの作品ですから、見逃す手はないでしょう。

2003エミー賞: ミニシリーズ部門作品賞 受賞
 ミニシリーズ部門メイクアップ賞 ノミネート
 ミニシリーズ部門編集賞 ノミネート
 ミニシリーズ部門シングルカメラサウンドミックス賞 ノミネート
 ミニシリーズ部門音響効果賞 ノミネート
 ミニシリーズ部門映画視覚効果賞 ノミネート


2003ゴールデン・グローブ賞: TVミニシリーズ部門番組製作術賞 ノミネート

2003ゴールデン・サテライト賞: ミニシリーズ部門作品賞 受賞

2003サターン賞 優秀TVプレゼンテーション賞 受賞

2003TV批評家協会賞: ミニシリーズ・映画部門優秀賞 受賞

ネットのどこかでポスター販売を見つけて購入し、壁に飾ってしまおうかと思っているワタシ・・・。


これを見たら、あなたも「早く宇宙のお家に帰りたいぞぉ・・・・。」

と思うようになるかも知れません・・・。


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