2007/04/20

ホオマルヒア植物園と豚の神様

 この日はルーミー君が昼からジムに行ったりビーチに行ったりしていたので、タロット・レイコさんに電話して御出かけすることになりました。

 いつも行く場所がないので困ることが多いのですが、今回は何と殆ど考えることすらせずに、島の反対側のカーネオヘの山側にある「ホオマルヒア植物園」へ出かけることに決まりました。

 ホオマルヒアとは「平和で落ち着いた場所を作る」という意味で、アメリカ陸軍コープの技師によってカネオヘ地区の洪水を防ぐために設計されて作られたそうです。


 49万坪の園内は原産地別に分けられ、特に熱帯植物の種類が非常に多く集められています。他にも数多くの絶滅に瀕している珍しい植物を初め、フィリピン、ハワイ、アフリカ、スリランカにインド、ポリネシア、メラネシア、マレーシア、アメリカの熱帯雨林からの植物が広い園内に渡って地区別に植えられています。

 植物園の中には32エーカーもの巨大な湖があり、キャンプ場、ビジターセンター、展示場、ワークショップの部屋や植物に関しての図書館までが併設されています。

 とにかく巨大な敷地なので歩いて回るのは殆ど無理に近いものがあります。園内を車で移動しながら各セクションで降りて周囲を探索し、再び車に乗って次のセクションに移動しながらみて回りました。

 最初に行ったのはビジターセンター。そこで簡単なマップを手に入れて下に広がる湖へと歩いて降りて行きます。

 小道に沿って並ぶ木々には今まで町中では観たことない花々が咲いています。しかし植物図鑑も何も持ってなかったので、一体なんという名前の植物なのか皆目検討も付きません。

 この日は週末だというのに人も少なくて、ほとんど貸し切り状態。

 眼下に広がる湖の風景はとても美しいものでした。

 何となく全体がオアフ島の雰囲気ではなくて、何となくカウアイ島にいるような感じがして、山手のコオラウ山脈から流れて来るエネルギーを浴びていると、非常に心地よくなってゆきます。

 再び車に乗って進んで行き、別のセクションでブラブラしていると何やら林の中でガサガサと音がするので、最初は「マングースか、鳥が音を立てているのか?」と話していましたが、タロット・レイコさんが黒豚を発見。

 意外な場所で意外な動物を観てしまったので二人とも不思議がっていました。

 近くにはハラの樹の林があって、地面にはハラの実が沢山落ちています。


 ハラのレイは実をギザギザにカットしてその間にシダを挟みます。このハラのレイは今では不運を象徴し、漁師が釣に出かけた際にこのレイを着た人 を見かけると不漁に終わるとされていますが、新年以外のどの月日でも運が悪くならないようにと贈られたり、何かの終やけじめからの新しい出発として退職の 記念や卒業式の際にも贈られます。

 また刻まれて乾燥させた実は筆としても使われました。

 神々に関しては魔術の神様であるカポがいつもこのレイ・ハラを身につけていたので彼女を象徴するレイともされています。

 また花が甘くて魅惑的な香りのために男性が恋に陥りやすいという逸話から愛の魔術に使われたそうです。

 次にハワイアンセクションに行って探索していると、またもや林でガサガサと物音が・・・。

 そして再びのように黒豚と遭遇。

 二回も黒豚に遭遇するとは何とラッキーな私たちでしょう。

 黒豚はペレと恋仲になって喧嘩をしながら島中で恋愛劇をしてまわった半神カマプアアのキノラウ(化身)だと言われています。

 また黒豚は最も神聖な捧げものでもありました。

 ウィンワード地区でカマプアアの住処として有名なのは、更に北に行ったセークレット・ファールズです。

 カマプアアの化身の黒豚に二度も遭遇したんだから、何か一つでも良いことあるでしょう・・・という二人の希望でしたが、黒豚に出会っただけでは人生が激変するような出来事はまだ起きてはいません。

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